2015年8月28日金曜日

オスカー・ニーマイヤーの世界


 「人工都市ブラジリアをつくった男」と呼ばれているのが、ブラジルはリオデジャネイロ生まれの建築家、オスカー・ニーマイヤー(1907-2012)だ。

 ブラジリアの主要建造物のほとんどは、オスカー・ニーマイヤーの設計によって建てられている。

 そのデザインの大きな特徴は、「自由な曲線」が多用されているところ。

 ブラジルの自然の中にある曲線から、そして女性の美しい体のラインから、このデザインが生み出されたという。(「産経ニュース」より)

 今回の旅を企画・計画してくれたS木さんは、ブラジルへの赴任が決まったときから、絶対にこれらオスカー・ニーマイヤー作品の本物を見たいと思っておられたのだそうだ。それくらい、個性的な建造物が並んでいる。


 オスカー・ニーマイヤーの設計にしては直線的なこの建物は、クラウディオサントロ国立劇場(Teatro Nacional Cláudio Santoro、チアートロ・ナショナウ・クラウジオ・サントロ、1958年築)だ。


 残念ながら劇場内部は公開されていなかったので、ロビーを見学しただけ。

 その外観からは、ただの屋根のように見えたのに、中に入ってみると、すべてがガラス張りだったのには驚いた。このガラス張りの屋根は、ブラインドのように開くことができる。


 そしてこのスッキリとした建物は、ブラジリア国立図書館(Biblioteca Nacional de Brasília、ビブリオテーカ・ナショナウ・ジ・ブラジーリア、2007年築)。なんと、オスカー・ニーマイヤーが100歳のときの作品である。ここも外から見ただけ。


 続いて向かったのは、ブラジリアの象徴ともいえるメトロポリタン大聖堂(Catedral Metropolitana、カテドラル・メトロポリターナ、1958年築)。 

 午後5時過ぎに到着したら、内部の見学は5時までだった。残念! 明日、再チャレンジとした。


 その大聖堂と並ぶように建っている、ドーム型の建物がブラジリア国立博物館(Museu Nacional da República、ムゼウ・ナショナウ・ダ・ヘプーブリカ、1957年築)。


 博物館と言いつつも、その内部には美術品(絵画)が飾られていた。

 なにしろドーム(半球)型なので、2階のフロアを作ったり、いろんなものを整列させて展示するには効率が悪い。

 でも、ブラジルのように広い広い土地があれば、効率なんて、どうでもいいのかもしれないなあ。


 今日見学したオスカー・ニーマイヤーの作品群は、すべてブラジリアの中心部、飛行機型の胴体と翼が交わる部分の近くにある。

 その真ん中にあるのが、ものすごく巨大なバスターミナル(Rodoviária、ホドヴィアーリア)だ。


 立体交差になった道路の下側のすべてがバスターミナルだ。その乗場の数は、軽く見積もっても100以上ある。

 各乗場には番号がふってあるだけで、路線図や時刻表、バス停の案内などはないようだ。

 どの乗場から、どのバスに乗るかということを知ってる人じゃないと、ブラジリアのバスには乗れそうもない。

 しかしながら、人が集まるところには店がある。

 小さなテーブルだけの屋台で、串焼き肉(churrascinho、シュハスキーニョ)が焼かれているのがいい匂いで、おいしそうだった。

串焼き肉を片手にくつろぐ人たち
果物も売っている
バス乗り場にも行商の人がいる
いい匂いをふりまく串焼き肉の店

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