2015年11月2日月曜日

サンタ・クルスからサン・パウロへ


 ラ・パス空港を飛び立つと、飛行機の右手に、ザックリと切り立った断崖絶壁が連なっているのが見えてくる。

 この断崖絶壁の上が、高度3,600mを超える、アンデスの高原である。

 絶壁の縁(ふち)には、柵(さく)も何もないから、知らずに歩いてたら、コロンと落ちそうだなあ。


 改めて今日のルートを地形図で確認すると、こんな感じ。

 ウユニ空港(標高3,660m)から、ラ・パス空港(標高4,082m)まではアンデス高原の上を飛ぶ。

 ラ・パス空港を飛び立った後は、アンデス高原の断崖絶壁にそって南東に飛び、サンタ・クルス空港(標高373m)へと向かうのである。

 ラ・パスはボリビアの首都なんだけど、その標高のせいで、燃料をたっぷりと積み込んだ国際線を飛ばすことができない。

 だから、ボリビアからの国際線は、サンタ・クルス空港から飛ぶんだそうな。


 ずっと断崖絶壁の横を飛んでるはずなんだけれど、どんどん雲がわいてきて、そのうちに視界全体が雲海になってしまった。

 そうか。ウユニやラ・パスは、雲ができる高度よりも上にあったから、ずっと青空に恵まれてたのかもね。


 ラ・パスから、サンタ・クルスへも、飛行時間1時間ほどの短い旅。

 どんどん高度を落としていくと、雲海の下は雨だった。

 樹木のきれいな緑色。たった2日ほど見なかっただけなのに、なにやら懐かしいなあ。


 サンタ・クルス空港での乗り継ぎの待ち時間が3時間20分もあるので、どうやって過ごそうかと心配してたんだけど、出国手続きに1時間ほどかかったので、普通程度の待ち時間になってしまった。

 入国はきわめて簡単だったのに、出国は厳しいなあ。

 ボリビアは、ペルーと並ぶコカの葉の生産国なので、出国時の手荷物検査とボディチェックが入念なんだそうな。

 手荷物で持っていたカバンは、その中身を1個1個、すべて取り出して、チャックの付いている小袋もすべて開けて、内容を確認された。

 ボリビアから出国するときは、荷物はなるべく機内荷物として預けてしまったほうがいいみたいだ。


 出国手続きも無事に終わったところで、出発ゲート近くの軽食屋に入る。

 ボリビア通貨の各自の残金をすべて出し合って、まずボリビアのビール「ワリ(Huari)」をひとり1本ずつもらい、さらに残ったお金で、ボリビアを代表するスナック「サルティーニャ」をいくつかもらって、分けあって食べた。


 午後12時半。サン・パウロ行きのB737-800に乗り込む。


 GOL航空だから、機内食は出ないんじゃないかと思っていたら、パン(ハム入りかチーズ入りのどちらかを選ぶ)、ナッツと飲み物が出された。国際線だからかなあ。


 サンタ・クルスを飛び立って2時間45分。眼下に、しばらくぶりに目にする、都会の景色が見えてきた。

 さあサン・パウロ空港に着陸だ。

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